音の無い夢

替えて然程の時は経ていない畳の上に棺を置く

閉めた障子は青いほど白い
渡り廊下を挟みガラス戸の外の様子が薄く伝わる
手を掛けたらきっと
開けるのを躊躇うほど冷え冷えとした障子の白木

小さな覚悟をしてもさりげなく その手を引くと
ガラスの向こう 踏み跡の無い積雪
廊下に踏み出した足からたちまち冷気に包まれ
脇や首筋まで毛穴が閉じる

身震いして振り返ると畳の上には四角い白い棺
誰も居らず音も無い 雪がその白の中に閉じ込めた様に


そんな夢を見ました
目が覚めて なぜだか あれは子供の頃によく預けられていた
母親の実家だと思いました
そうして 一歩間違うと寂しいと思ってしまうくらいの
静かな 凪いだ気持ちになっていました

棺の中は誰だかわかりません 誰も居ないかもしれません
見ている私も 確かに生きているかどうかわかりません

なぜだか 本当に 一人だと思いました
とうとう 本当に一人だと 思いました
by rin6174 | 2004-12-12 20:57 | 雑文・孤独