クリスマスは土曜だったのに
せっかくの土曜のクリスマスは休日出勤。しかも残業。
帰り道は、あと一時間半ほどで日付が変わる時間。
街は、クリスマスを片付け始めていた。
デパートの壁につけられていた星が外されて、
トラックに下ろされていた。
目の前に下りてきた星は、壁についていた時には
想像もしなかった巨星だった。
かたわらに、大きな門松と羽子板が飾られるのを待っている。
小さなケーキの箱をさげて、少し酔っているのか
揺れがちに歩く若い女の子の後姿。
家のそばのコンビニエンスストアの前、若いカップルの車が
パンクしてた。
男の子は、ジャケットを脱いでジャッキで車体を上げて、
力一杯ボルトを回してた。
華奢なブーツがかわいい女の子は、男の子のジャケットを持って
彼のすることをじっと見ていた。
マンションのエレベータを降りて鍵をあけ、ドアを開けながら思う。
明日には、街はもう新年を迎える。
街はいつも先に姿を変えて、私を置いて往く。
by rin6174 | 2004-12-26 00:14 | 雑文・孤独 | Comments(2)