別れの情景
貴方の顔をまっすぐに見つめて
あとからあとから涙があふれて止まらなかった
自分の幼さやいたらなさを恥じ入る気持ちと
後悔と愛おしさ、懐かしさが綯い交ぜとなって
私の涙を止まらせなかった
ここに訪ねて来るまでの電車の中で いえ
ここに訪ねて来る日のずっとずっと前から いえ
もっと言えば貴方と暮していた時から
ずっとずっと
言うべきこと、伝えたいことを、紡ぎきれないままに
細くて頼りない糸を、ただ手繰り続けていたのだった
何も口から発せられないまま
私は ただ瞳から涙をあふれさせていた
目の前の貴方の顔はゆがんだままで
貴方も、ずっと黙っているのだった
けれど 終わりはきちんと近づいてきていて
私たちは それをわかっていたのだ
by rin6174 | 2004-12-22 00:59 | 雑文・恋愛 | Comments(0)